秋の味覚/買い物ツアー「山の辺の道」を行く(10月31日第19回例会報告)

コース:JR/近鉄・桜井駅~大神神社~桧原神社~崇神天皇陵~(天理市トレイル 

            センター)~石上神宮~JR/近鉄・天理駅(JRふれあい 17Km)

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         大神神社拝殿

「山の辺の道」周囲を小高い山に囲まれた奈良盆地。古代、その東に連なる美しい青垣の山裾を縫うように、三輪山の麓から石上留布を通り奈良へ通じる道がありました。「日本書紀」にその名が残る、それが「山の辺の道」です。道沿いには今も、「記紀。万葉集」ゆかりの地名や伝説が残り、多くの史跡に出逢え訪れる人を「古代ロマンの世界」へ誘います。

 三輪から奈良へ通じる延長26Kmの東海道自然歩道にも組み込まれている道です。なかでも桜井駅から天理駅間の南コース(17Km)は人気がありハイカーに大変親しまれています。今日はこのハイライトコースを古代の雰囲気を感じながら歩きます。沿道には陵墓、遺跡、古い社寺をはじめ万葉の歌碑も多く見られます。

 天気はやや下り坂気味とか?ゴールまで雨に遭わない様に祈りつつ、桜井駅を出発した。最初の目的地「大神(おおみわ)神社」までは市街地から初瀬川(大和川)を渡り

仏教伝来之地・金谷の石仏・平等寺を経て到着。大神神社は三輪明神ともいい背後の三輪山を御神体とする、わが国最古の神社です。

 列詰休憩後、やや登り気味の起伏のある細い山の中の道を進み、玄賓庵の前を通り桧原神社に到着、大神神社の摂社です。元伊勢とも呼ばれています。三つ鳥居(三輪鳥居)と呼ばれている特殊な形の鳥居が有名。拝殿、本殿がないのが特徴である。〆(注連)柱から二上山に沈む夕日の人気スポット。

 ここから待望の買い物ウォークの始まりですが、ウィークデイの為か出店が少なく、品数も少なかったです。それでも柿(4~5個)が100円、野菜も全て100円で安いです。

 無人販売所では、立ち止まり品定めをし買い込む人々を多く見かけました。買い物でリックが大変重そうな方もいました。秋の味覚と里山の満喫ウォークです。

 この辺は眺望も良い所ですが、今日は残念ながら曇り空であまり良くありませんでしたが、至る所に万葉の歌碑が点在し、神話と伝説の世界に浸れました。

 景行天皇陵、全長240mの壮大な前方後円墳の崇神天皇陵を経て、12時過ぎに天理市トレイルセンター到着し昼食休憩にしました。隣には長岳寺もあります。

 午後はのどかな田園地帯を北に歩きます、眺望も素晴らしく快適な田舎道です。田園では稲刈りも終わり、田畑も冬支度の感があります。左右の斜面には柿畑、みかん畑が続き菅生・竹之内環濠集落・夜都伎神社を経て天理観光農園で列詰、今日一番の石畳の急坂を登り石上(いそのかみ)神宮に向かいました。

 「石上神宮」は「大神神社」と共に日本国最古の「神宮」と「神社」と言われ最強のパワースポット地です。神宮には「神鷄」と言われる、数種類の「にわとり」がいます。

 最後の列詰を行い途中天理教本殿前、天理本通り商店街を経て天理駅に向かいました。

 この辺に差し掛かると天理教の法被を着た人が行き交い、まさしく天理教会の門前町といった雰囲気でした。3時10分に皆さん元気にゴールしました。

 雨予報にもかかわらず187名の多数のご参加有難うございました。

 次回は、11月14日(金)奈良の隠れた紅葉の名所「正暦寺」です。ご期待下さい。多数のご参加をお待ち致しております。

例会報告写真はここよりご覧下さい。 漫歩マンさんのブログも合わせてご覧ください。



当尾の名刹/野ぼとけを巡る「浄瑠璃寺・岩船寺・笑い仏」 (10月10日第18回例会報告)

コース:JR大和路線/加茂駅~岩船寺~野ぼとけ群~浄瑠璃寺~青少年山の家~高田橋~

    JR大和路線/加茂駅(JRふれあい・17Km)

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    わらい仏(岩船阿弥陀三尊摩崖仏)

朝方は冷え込みましたが、そよ風の吹くすがすがしい秋晴れとなりました。

 加茂町は京都府の最南端、奈良県と隣接しており周囲を小高い山々に囲まれ木津川が貫流する山紫水明の美しい自然と豊かな文化遺産に恵まれた町です。

 このやや不便で遠方の地に、215人と多くのご参加を頂き感謝いっぱいです。

 午前中は静かな住宅街を傍らに見ながら、農村の美しい里山へと田園地帯を通り抜けていきます。

 路傍にはひっそりと野仏がたたずみ、都会では見られない郊外の自然景観を楽しみながら約1時間位歩いたでしょうか、千日墓地に到着しました。急な上り道が続き少しきつかったです。集落もなく、行き交う人もなく静かな森林道のウォークでした。

 やがて車道に出て岩船寺に到着し、ここで昼食タイムです。道すがら旬の野菜・自家製の漬物・梅干漬け・昔風のお菓子などを袋に入れた「吊り店」が所々にがありました。

 吊り店では買い物をする人も多く見受けられました。

 岩船寺は関西花の寺二十五ヶ所の内十五番の寺である。境内には四季折々花々があり一年を通じて楽しめるお寺である。本堂内には重要文化財に指定された多くの仏像安置されている。山門から正面に見える三重塔も重要文化財で、紅葉の時期には特に美しと言われています。

 午後は、本日のハイライト岩船寺から浄瑠璃寺周辺一帯にわたる野仏道を下ります。野仏は鎌倉時代に作られたものが多く主なものに、三体地蔵・ミロクの辻の摩崖仏・わらい仏・からすの壺二尊・藪の中三尊摩崖仏などが点在しています。特に「わらい仏」は夕陽に映え、微笑みをたたえた姿は代表的な最高傑作とされ、行き交う人々を優しく見つめ心を癒してくれます。

「当尾の石仏」は鎌倉時代に作られたものが多い。その中でも「わらい仏」(1299年)は最高傑作とされ、「藪中の三尊」(1262年)はこの地区では最古のもの。

 浄瑠璃寺にて列詰め休憩です。「浄瑠璃寺」は739年行基の開基、本堂・九体仏・三重塔などが共に国宝。秘仏「吉祥天女像」は最も美しい仏像の一つと言われている。平安貴族が極楽浄土を夢見て通ったお寺。

 小休憩後、大門石仏群と谷向かいの大門仏谷を見ながら加茂青少年山の家で最後の列詰めを行い、一路ゴールのJR加茂駅に向かいました。山を下りると広々とした田園地帯です。日本の原風景、郷愁を感じさせてくれる素晴らしい風景と、真っ青な秋空の下、歴史探訪と自然満喫のウォークでした。17Kmの長距離でしたが皆さん元気に15時過ぎにゴールしました。大変お疲れ様でした。ご参加有難う御座いました。

 次回の例会は、10月31日(金)人気のハイキングコース「山の辺の道」を巡ります。

記紀万葉のふるさとです。秋の里山と味覚を堪能して下さい。ご参加をお待ち致しております